...小説

　私はホームレスになりました。

　突然なりました。

　何か不思議な力が降ってきて、突然ホームレスにされました。



　路上に座り込んでいると、人が来ます。

　私の以前からの友人です。私に話しかけました。

　今度は私服の警官がやってきて、私はついて行くことになりました。

　その警官について歩きます。

　友人も一緒に来てくれます。

　雨上がりの歩道を歩いています。

　小さな砂があるものの、綺麗な平らな道と、道を濡らす雨水のおかげで、裸足の足でもあまり痛くありません。

　しかし警官は大きな石のたくさんある道を歩き出します。

　避けきれません。

　石の上を歩きます。

　嫌だと思いながらもゆっくり歩きました。

　友人は心配そうに私について歩いてくれます。

　意外と痛くありませんでした。小さな石は無かったので尖った石をよければ簡単に歩けました。

　先に行ってしまった警官に追い付こうと少し急ぎました。

　石の道が終わり、再び平らな道を歩くと、少し多く雨水がたまったところがあります。

　少し足が濡れてしまうかもしれないけれど、あまり気にせずとそこに足を踏み入れました。

　そこに入って歩き出した瞬間、私は滑って転んでしまいました。

　やってしまったと思いました。

　友人は立ち止まります。警官が気付いてこちらに来ます。

　手を出したので立つのを手伝ってくれると思いました。

　ホームレスでもやっていけるような気がしました。

　私の目の前に何か落ちました。

　水溜まりの中に落ちたものをみるとお金でした。

　警官はまた歩き出します

　友人はそれを見ると歩き出しました。

　私は募金されました。



　私は目が覚めました。

　さっきのことは夢でした。

　とても現実的でしばらくぼぉっとしてしまいます。

　そして目に映ったものがありました。

　ぬいぐるみの服にたくさん刺さった赤と緑の鶏の羽根を見て、寒気がしました。


（おわり）

2007/8/21

何もしないよりは募金した方がいいですよね