...小説


彼女を追え


 彼女をとあるところでみつけた。
 ずっと探していたのに、なんだこんなところにいた。
 時空を歩いていたのか。


 彼女が眠ってからもう1年になるらしい。


 彼女は今まで来た道をもどる道を探していた。
 必死で。
 でも彼女には分からないようだった。


 あの時飛び降りたから。


 彼女を追うことはしなかった。
 彼女は過去の道を見つけることはできないだろう。
 未来の道ならこんなにはっきり見えるのに。


 病室を去った。





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