...小説


*雪の子*


 学校帰り。
 外は氷点下だと言うのにその子はコートのボタンを閉めなくても平気だと言った。

 寒くないよ。わたし、雪の子だからね。

 それはもちろん冗談で、そう言うとみんな笑った。

 次の日。
 その子は行方不明になってしまった。
 必死の捜索も空しく終わり、その子が見つかることはなかった。

 やがて春になって雪が溶けたら、彼女はどこかから出てくるのだろうか。


(おわり)

2006/1/23





トップ サイトについて 小説 絵/写真 素材 日記 掲示板 リンク DODEMOI webclap


SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送